藤下さんの「自転車生活」VOL.440

■  アソスのS7パッド付きのウインタータイツ
 
スポーツバイクファクトリーの3店舗では、スイスブランドの上質なバイクウェアのアソスを取り扱っています。
気温が早朝には0度以下、日中の気温が10度以下となりました。
「寒〜い真冬も快適に走ろう」という提案として、アソスのS7パッド付きのウインタータイツがお薦めです。
冬用のバイクウェアの生地で知られているのは、多孔膜フィルムをラミネートしたウインドストッパー生地でした。
冷たい風をシャッタアウトする防風効果と透湿性があって汗を発散して蒸れにくく、裏の起毛生地で保温性が高いので、ウインターシーズンのバイクウエアに採用されています。

ウインタージャケット、シューズカバー、ウインターグローブ、ウインタータイツなどに採用されています。
ウインドストッパー生地でもっとも気になるのが、内側の生地、間の防風フィルム、外側の生地が熱により一体化された3層構造で、生地のしなやかさです。
同じウインドストッパー生地でも、ブランドによって採用されている生地の特性がかなり違います。
どうしてもゴアゴアになります。フィルムの樹脂が生地の表面に溶けて一体化されています。
旧型アソスのウインドストッパー生地は、その中でももっとも伸縮性があってしなやかさも最高レベルでした。

アソスの旧型ウインタータイツのウインドストッパー生地のパネルは、伸縮性が他のパネルの生地より低いと、最小限の面積にとどめています。
太ももの前面や膝周りをカバーして、周辺のパネルは伸縮性の高いサーモ生地が採用されていて脚の動きにフィットしました。
アソスのウインタージャケット、ウインタータイツ、ウインターグローブ、シューズカバー、ウインドベストなど、アソスが選んだウインドストップ素材は、かなりしなやかさや伸縮性が確保されている生地が採用されていましたが
それでも当時のウインタータイツは脚の屈曲にはややストレスを感じました。

アソスのブルーのS5のパッド付きのバイクパンツやタイツの時代には、ウインタータイツやウインタージャケットの快適性をアップグレードするために
アソスのウインターウエアの素材選びや、防風と保温と伸縮性を発揮するウエアの構造の考え方が変わりました。
それぞれの機能を持った薄い生地を重ねるしなやかな構造です。
アソスの目指す快適性のクオリティとして、フィルムを生地にラミネートしたウインドストッパー素材採用では
しなやかさや伸縮性が不足していると判断されて、アソスのウンターウェアのアッパーやボトムスから、ウインドストッパー素材は主な場所から消えます。
ラミネートされていたフィルムをなくしても、防風性と保温性を確保できて、圧倒的にしなやかな構造を考えたわけです。
高機能を持った生地を独立させて、バラバラの2層構造にすることで、ウエアのしなやかさや伸縮性を確保するという、発想の転換で実現したウインターウェアでした。

ウインタータイツは、表側に伸縮性の高いウインドストップ生地と、裏側に保温性の高い裏生地のパネルの2層構造を前面に配し、膝周りや太もも部分の動きの自由さがあり、タイツのイメージは大幅に改善されました。
そして現行モデルのウインタータイツはS5パッドからS7パッドへ進化しました。
S5 パッドは滑りのいい表面の生地、ワッフルのような一層目、さらにサドルのような形のクッション性が違う素材が採用されていました。
紫色のS7パッドは摩擦が少なく吸汗性に優れた表面生地に、フラットでしなやかなパッドを縫い付け、サドルのような形のパッドの3層構造で
タイツとの連結を部分的にしたフローティング構造でよりフィット感が高まっています。

6度〜14度対応のハブタイツのミレ2万7500円。
6度〜14度対応のLLハブタイツ4万2000円。
マイナス4度〜8度対応のLLボンカタイツのミレ2万9600円。
マイナス4度〜8度対応のLLボンカタイツ5万5400円。
マイナス4度〜8度対応のLLワークスチームタイツ2万9800円。

伸縮性の高いウインドストップ機能のある生地と、保温性の高い裏側の生地の2枚を前面パネルに配して、後ろ側のパネルは伸縮性の高いサーマル生地と組み合わせて
脚へのフィット感を高めて、屈曲も伸展も楽に行えるウインタータイツで、フローティングタイプの紫色のS7パッドのアソスのウインタータイツを使っています。
朝、0度を切るようなつくばの真冬であっても、走り出せば20分もすればライダーは汗をかきます。
冷たい風の中でも温かいし、適度な透湿性もあって蒸れないし
ライディングの姿勢でも脚を動かしやすく、長く走ってもお尻が痛くなりません。

タンクトップタイプでショルダーバンドは幅広でストレス分散が配慮されています。
腹部の圧迫を避けるためにウエスト部分の締め付けはなく、ライディングポジションを意識したカッティングが採用され、股上の浅いデザインになっているので、腹部の保温性を心配するライダーもいます。
お腹の冷えが心配なライダーは、ウインター用のアンダーウエアを中に収めてお腹の冷えを防ぐといいでしょう。
厳冬期は前面に防風生地を採用したアンダーウエアと組み合わせると完璧です。
ではでは。

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