藤下さんの「自転車生活」VOL.437

■  11月29日にサイクルスポーツからメンテ本発売!

7月、当初の予定より約4ヶ月遅れでサイクルスポーツのメンテ本の編集作業や撮影がスタートしました。2015年以降に発売された製品、2017年に発売される新製品のリストアップ、撮影パーツやバイクの手配など準備段階がまず大変です。
ボクの都合でスタートが遅れたのではありませんからね。
9月の末まで、まだ取り付けや調整の撮影が進行中で、そこからラフレイアウトの作成が2週間以上かかりました。同時進行で原稿書きが始まりました。

その間に、4ヶ月遅れで始めたのに、予定通り始めた場合と発売日が同じという、無謀なスケージュールを提案されて
そんなスケジュールじゃ、まともな原稿を書けるわけがないので、もう撮影の日当だけもらって、この本作りを止めようかという日もあって。
話し合いの結果、発売日は変更されましたが、スタート時点で言われていたのより1ヶ月も早い11月29日の発売日の設定でした。

変更した発売日でも、かなり苦しいスケジュールでした。
ほとんどの製品が新製品なので、撮影段階からマニュアルを見ながらああでもないこうでもない、
こっちからが見やすいとかで、デジタルカメラの液晶画面で撮影したカットを確認して
現物をスタジオでいじりながら撮影を進行しました。
本にする時、どの写真をどの順番で並べるか、イラストで説明した方が分かりやすい部分には、手描きでこんなイメージのイラストを入れようと
ここでもディラーズマニュアルを見ながらラフレイアウトが進行しました。

1ページの原稿を書くのにユーザーマニュアルやディーラーズマニュアルと向き合いながらの執筆で
2時間以上かかるので、日に10ページを書き上げるのは大変なことです。
約1ヶ月、18時間はデスクワークでヘロヘロになりました。
デザイン事務所からは写真やイラストが入るスペース、文字数が記入されたレイアウトが仕上がってきて、いよいよ原稿書きに集中する時間がやってきました。
書き上がった原稿をサイスポ編集部の担当者のケンタくんにメールして、レイアウトに繁栄してもらいます。

こうして書き上げた原稿を反映したゲラがプリントされて上がってきます。
最終の原稿の締め切り日は予想通り過ぎていました。
ゲラの校正が文字校正のプロによって、「てにおは」の修正が始まっていました。
メカを知っているという校正のプロというスタッフにとんでもないヤツがいて
新製品なのに取り扱いマニュアルを見ないで校正できるという自信過剰ぎみな常識外れな方でした。
ゲラの作業手順の写真を入れ替えようとしたり、原稿の内容を書き換えるという
アホな校正マンが校正したおかげで、彼の記入した赤字(修正)が反映されてしまったゲラが、出張校正の段階で発覚して、話はややこしいことになりました。
全ページのゲラの原稿の書き換え部分と写真の順番のチェックが必要になりました。
2日の出張校正の予定が、5日に伸びてしまいました。

それでもサイスポのケンタくんが入稿時に書き換えを未然に防いでくれた部分もあるし
撮影現場に立ち会って、ラフレイアウトも立ち会っている2人で辛抱強く出張校正室でゲラをチェックして、原稿の差し替えで、もとに戻して、とにかくチェックと差し替えで最後になって膨大な時間がかかりました。
それでも、メーカーさんや広告クライアントや読者の皆さんにご迷惑をかけないで済みました。
メカを知っていると言う校正マンのどこに、マニュアルも見ないで原稿を書き換えたりカットしたり、写真を入れ替えたりする根拠があったのか聞きただしたいですね。

11月29日発売のリミットぎりぎりにサーバーに上げて、凸版印刷が印刷して、製本屋さんに回り、すぐ全国に向けて発送されるはずです。
最新のコンポーネントパーツに対応したメンテ本になっています。
パソコンでホームページを立ち上げて、ディーラーズマニュアルやユーザーマニュアルをダウンロードして、いちいち作業ページのマニュアルを検索しながら作業しなくても
この本なら手元に置いて、すぐに次のページをめくって手順を追うことができます。そこが紙媒体の強さですね。

前回のメンテ本はカンパユーザーにも、スラムユーザーにも、そしてシマノユーザーにも、そして、ショップのスタッフにも見てもらって作業してもらっているそうです。
今回のメンテ本も、スラムレッドeタップ、スラムの油圧ディスクブレーキ、Di2の新型、シマノの油圧ディスクブレーキ、カンパニョーロの油圧ディスクブレーキ、FSAの電動メカなどなど、新製品にもスポットを当てました。
今回もスポーツバイクファクトリー北浦和スズキの鈴木卓史店長に協力してもらって、数ページを担当してもらいました。

最後にドタバタがありましたが、何とか修正して仕上げられました。
新旧製品の組み立てや調整時に参考書的に活用してもらえるといいですね。
内容的にはロードバイクのメカニック作業の、かなり高度なことをなるべく分かりやすく解説したつもりです。
マイバイクを自分で整備する時の作業手順や調整の参考になると思います。
たまたま走っている先で起こったメカトラブルも、この内容を知っていれば、回復して走って帰ることが可能になるかも知れません。
そして、プロショップのメカニックはこんなことをマスターして、メカニックの仕事をしているんだということも、この本の内容で分かると思います。
ショップの店頭に見本があるのでごらん下さい。
ではでは。

今までの藤下さんの「自転車生活」はこちら(←クリック)をご覧ください

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