■2020年にデビューが予想されるデュラエースの12段
イタリアの老舗のカンパニョーロが11段コンポーネントに続いて、12段コンポーネントでも先行デビューさせました。
2018年中にメカニカルも電動メカのEPSも130mmエンド幅でユーザーに届けられるスケジュールで進行しているそうです。
プロチームに供給されてチェックが始まっています。
もちろんラインナップとして142mmリヤエンド幅でフラットマウント&スルーアクスル装備のフレームに対応する油圧ディスクブレーキ仕様のコンポーネントも用意されます。
シマノはフリーの段数増加競争でカンパニョーロに先行されて、数年で同数にアップデートするというパターンが続くことになりました。
当然スラムもメカニカルと電動&ワイヤレスで12段化の方向性を打ち出してくるでしょう。
カンパニョーロの12段化の先陣を切ったのは、シフトケーブルで操るメカニカルで、年末入荷の「予定!」で有線の電動メカのEPSというシステムです。
では、シマノの次世代モデルの12段化コンポーネントはどうなるのか。
シフトケーブルで操るメカニカルは生き残るでしょう。
だけど、スラムによる電動&ワイヤレス化されたスラムレッドeタップは、心配された混信や誤作動の噂もなく、高価なセットですから爆発的に普及するというわけにはいきませんが、順調にスラムの変速機システムのシェアを高級ロードバイクの世界で広げています。
この電動メカと変速コマンドの電気信号のワイヤレス化という流れを、シマノは次期12段コンポーネントでスペックインさせるでしょうか、可能性はあると思います。
デュラエースだけでなく、アルテグラクラスにも電動&ワイヤレスの設定を設けるのではないでしょうか。あくまでも予想です。電動メカのネックの1つがエレクトリックケーブルの破断と、ブラケットやリヤ変速機からのプラグ抜けによる変速しないメカトラブルです。
ワイヤレス化により、それらのメカトラは解消されます。内蔵フレームが多くなっているのでメカニックの組み立ても楽になります。
ワイヤレス化したコンポーネントの現場でのメカトラブルに対して、メカニックが手を出せないアンタッチャブル化も心配になりますが、メカトラ情報とトラブルシューティングを徹底した情報発信で、メカニックやユーザーに対応策を周知させた上で、そこは日本製というクオリティーの高さで、リアルレーシングでの信頼性を確保してほしいですね。
現行モデルのDi2でも、リヤ変速機のローギヤ側のストローク調整ボルトの締め込み過ぎによる電池の異常消耗や、負荷を異常と感知して変速しなくなることがあることや、転倒時やリヤメカにショックを与えた時の緊急停止モードになること、その緊急モードの解除方法、日常のメンテナンスなど、理解しないで使っているユーザーがまだけっこういます。
でもね、基本になるコンポーネントのパフォーマンスが高いんだし、シマノが本気を出して取り組めば、ワイヤレスの部分も、スラム以上の混信や誤作動のないシステムを構築するでしょう。
いきなりの2020年の東京オリンピックでデビューなのか、
2019年にプロチームに供給されてプロダクツプロトモデルが姿を見せるのか。
ワイヤレス対応のデュアルコントロールレバーはどうなるのかな、油圧ブレーキのシステム、ワイヤレスシステムの信号発信機と電源はどうなるのか、ブレーキケーブルのホルダー、ブレーキレバーの位置決めシステムとブレーキレバーは盛りだくさんなことになりそうです。
ワイヤレス化した場合の電動メカ側の電源はどうなるのでしょう。充電式のリチウム電池をどう配置するかです。
従来のDi2では内蔵タイプのバッテリーか、ホルダーにセットする形式でACアダプターで充電していました。バッテリー容量も大きく、前後の変速機へ1つの電池から電源を有線で供給していました。
ワイヤレスコマンド方式にDi2がなった場合、コマンドの受信とモーターを作動させる電源には、2つの電気系統が考えられます。
1つのバッテリーから有線で前後の変速機へ供給する方法。
もう1つはスラムrレッドのeタップのように小型の充電式のリチウム電池をリヤ変速機とフロント変速機に取り付ける方式です。
新型の11段の105がデビューしたばかりの2018年の時点では、シマノの12段化は間違いなく進行中ですが、全く想像の話しなので中身はどうなるかわかりません、でも、2020年というタイミングを見逃すはずはないですから、どんなシステムを採用したデュラエースを投入するのでしょう。
ワクワクしてデビューを待ちましょう。
カーボンフレームからエレクトリックケーブルの穴が消える日も来るかな。楽しみですね。
ではでは。