ディスクブレーキのオイルは目視できないからこそ定期的な交換を!(なぁんでか?それはね…

こんにちは、ふじみ野店北川です。

ロードバイクにディスクブレーキ化の波が来ていますよ!なんて言い始めてしばらくたちますが、MTBはもちろんクロスバイクにも採用が増えているディスクブレーキ。
私のミニベロもディスクブレーキですよ!油圧ね!

で、アルバイトの小野口くんが乗っている、
スペシャライズド シラススポーツディスク

サークルのツーリングでも大活躍のクロスバイク。
そんな小野口くんが言うんですよ。
「買ってから2年位乗っているけど、ブレーキのオイルを変えたことが無いんですよ…
 とくに問題感じてないんですけど…」
実は僕ももう何年もオイル変えてないMTBありますよ(汗

一般的な感覚ってこんな感じだと思います…。
ブレーキケーブルなら目視でワイヤーの痛みや、サビの確認ができますがブレーキオイル(フルード)は密閉されたシステムなので外部から目視で確認できないのが難しいところ。

じゃぁどのくらいで交換したらいいの?
というのもなかなか基準を設けるのは難しいですね。
一般的には「1年に一回の交換が推奨」とか、「1年経って2年目までに様子見ながらなにか感じたら即交換」とかいろんな言われ方します。

そんな疑問をはらみつつ、今回は彼の約2年乗ったクロスバイクを例に検証したいと思います。
実はフロントブレーキは作業したものの明らかな劣化は見れれませんでしたのでネタ的にはつまらない感じ(コラ)だったのですが、トラブルが発覚する前に交換するのが望ましいですね。

そしてリアブレーキ。


コレが新品のオイル。あえていうとすももの汁みたいなピンク色。

今回はオイル交換ということで古いオイルはキャリパー側から排出します。

このホースがもう何回も使っているのでオイルのピンク色が移ってしまっていますので見栄えが正確ではないのですが、明らかにオイルの色が薄くなっています。
シマノのブレーキフルードはこんな色がついていますので入れ替えをしたときに判断が付きやすいです。
劣化をすると段々と色が抜けていき、飲み終わったアイスコーヒーの氷みたいな色になってたらかなり劣化しています。

はい、ここで新たな疑問。
「オイルの劣化とは?」
どんな状態にになっているのでしょうか。

一言で言うと、「オイルの吸湿」です。
空気中の湿気をオイルが取り込んでしまうのです。
どこから?密閉されたシステムでしょ?
そうです、とはいえ各種ゴムのOリング、またはホース類からも僅かな湿気が通ってしまうのです。
アルミの袋に入っているお煎餅でさえ、やがて湿気てしまうのと同じです
それが進むのは高熱にさらされたとき。

ブレーキは強い力で摩擦を起こし制動をしています。
その際の摩擦熱はブレーキシステム全体で放熱しています。
ブレーキローター、パッド、キャリパ、オイル…
レーシングカーではその熱でブレーキローターが赤く光り始めます
自転車ではそこまではならないものの、それでも過激なライディングをするとその温度は数百度へ達すると言われています。

でも過激なライディングなんてしてないよ?普通に乗ってるだけだよ?
という方が多いと思います。劣化というものは急激に起こるものではなくダメージの蓄積なのです。
乗る頻度、乗り方(ブレーキのかけ方)などなど。
今回小野口くんのバイクは特にリヤが劣化していましたがコレは減速時のスピードコントロールで後ろブレーキを多くかけるとか、引きずり気味に「当て効き」させていると温度が下がりにくい状態になるので痛みが早まると考えられます。
ロードでもディスクブレーキ搭載車が増え、下り坂も安心して走れる、というのも大きなメリットです。
なので坂の上り下りを好んで走られる方は少しだけ気にしてください。

っで、結局オイルが劣化するとどんなことが起こるのさ?
オイルが劣化するということはオイルの沸点が下がるということです。
どういうこと?(?_?)と思われた方、自動車運転免許をとったときに教わりましたよね?その名も
「ベーパーロック現象」
オイルの加熱によりやがてオイル内の水分が沸騰(お湯が沸く!!)
するとシステム内に「水蒸気(ベーパー)」が発生します。
気体というのは圧縮されますので(フロアポンプを使ったときにぐぅっと踏ん張る感じ)ブレーキレバーの入力を吸収してしまいキャリパーまで油圧が伝わりにくくなります。つまり、
ブレーキが効かなくなる(効きにくくなる)のです

っで、そもそもの疑問。
どのくらいで交換したらいいの?
比較として、自動車の場合ディーラーさんでの車検時には「かならず交換」としているところが多いそうです。
理由としてはユーザーが目視で判断できない、安全に関わるもっとも重要な部分なので「万が一」があってはならないとの理由からだそうです。
なるほど、でもそれって自転車もまったく同じですよね?
安全に関わるところは妥協してはいけませんね。
本当はブレーキオイルに限ったことではありませんがここでは割愛…

せっかくですので一応の目安を設けるのであれば、
2年に一回は必ず交換!
シビアに乗る人であれば様子を見ながら1年に一回以上はあり得る
という認識でいいのではないでしょうか?
この手の話は日々アップデートしていきますが、今日のところはこんな感じでどうでしょうか?

なにか気になることがありましたらお気軽にご相談ください!

 

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